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2025.12.17

機械の修理・メンテナンス

古い食品機械のメンテナンスで事業を守る!部品がなくても修理できる方法

メーカーに「部品がない」「製造中止で対応できない」と断られても、まだ諦める必要はありません。古い食品機械でも、専門的な技術があれば修理・延命できる方法があります。

20年、30年と使い続けてきた機械が故障すると、「もう寿命だ」「買い替えるしかない」と思ってしまうかもしれません。しかし、高額な新品への買い替えは、中小の食品製造業に大きな負担です。

この記事では、メーカーサポートが終了した古い食品機械でも、メンテナンスや修理により長く使い続ける方法について詳しく解説します。

古い食品機械のメンテナンスが難しい理由は?

古い 食品機械 メンテナンス

古い食品機械のメンテナンスが難しいのには、いくつかの理由があります。特に20年以上使用している機械では、通常の修理では対応できない問題が発生することが多いのです。

ここでは、古い機械のメンテナンスが難しくなる代表的な3つの理由について見ていきましょう。

メーカーが廃業して部品が手に入らない

食品機械のメーカー、特に中小規模の専門メーカーの中には、経営者の高齢化や後継者不足により廃業してしまうケースがあります。メーカーが廃業すると、部品供給は止まります。

廃業したメーカーの機械は、たとえ故障箇所が小さな部品一つであっても、その部品が手に入らないために修理ができません。代替品を探そうにも、特殊な形状や規格の部品では見つからないことが多いのです。

工場の主力機械がメーカー廃業品の場合、故障は事業継続の危機に直結します。特に高齢の従業員が多い現場では、機械が使えなくなると手作業に戻すこともできず、深刻な状況になりかねません。

製造中止で修理サポートが終了している

メーカーが現存していても、古い機種については製造中止となり、修理サポートが終了していることがあります。多くのメーカーでは、部品保有期間を製造終了から7〜10年程度と定めているケースがほとんどです。

製造中止機種の場合、メーカーに連絡しても「サポート期間が終了しています」「部品の在庫がありません」と断られてしまいます。新しい機種への買い替えをすすめられることが多いでしょう。

しかし、機械本体はまだ十分に使える状態であることも多く、一部の部品交換だけで復活できるのに、丸ごと買い替えるのはもったいないと感じる方も少なくありません。

図面や部品番号の情報が残っていない

古い機械の場合、購入時の図面や部品リストが紛失しているケースは珍しくありません。工場の移転や担当者の交代などで、重要な書類が行方不明になっているケースも多いでしょう。

図面や部品番号がないと、メーカーに問い合わせても対応してもらえません。「どの部品が必要か特定できない」「機種が古すぎて記録が残っていない」と言われてしまいます。

また、長年使用する中で他社製の部品に交換されていたり、独自の改造が加えられていたりすることもあり、元の仕様が分からなくなっている場合もあります。

部品がない古い食品機械でもメンテナンスできる?

古い 食品機械 メンテナンス

部品が手に入らない古い食品機械でも、専門的な技術があればメンテナンスや修理は可能です。メーカーに断られたからといって、すぐに諦める必要はありません。

ここでは、部品がない状況でも古い機械をメンテナンスする3つの方法について詳しく解説します。

壊れた部品を測定して作り直す技術

壊れた部品の現物があれば、それを測定して新しく作り直せます。技術者が現物を精密測定し、機構を把握したうえで適合材で製作します。

摩耗した樹脂製のギア、腐食したシャフト、特殊な形状のパッキンなど、さまざまな部品を現物から復元できます。場合によっては、元の部品よりも耐久性の高い材質に変更することも可能でしょう。

この方法なら、図面がなくても、メーカーが廃業していても対応できます。壊れた部品さえあれば、それを元に新しい部品を作り出せる可能性が出てきます。

古い制御系を最新システムに入れ替える方法

古い食品機械では、機械本体(フレームや機構部分)は丈夫でも、電気系統が寿命を迎えていることが多くあります。古いリレーやスイッチ、制御基板などは、経年劣化により故障しやすくなるのです。

このような場合、制御系だけを最新のシーケンサー(PLC)やタッチパネルにごっそり入れ替えることで、機械を蘇らせられます。制御系を最新化することで、故障が減るだけでなく、操作が簡単になるというメリットもあります。

高齢の作業者でも扱いやすいシンプルな操作画面にできるため、現場の負担も軽減されるでしょう。

修理と同時に衛生面を改善する工夫

古い食品機械の修理を行う際、同時に衛生面の改善も行うことができます。古い機械はサビや汚れが落ちにくい構造になっていることが多く、HACCP対応が難しくなりがちです。

修理のタイミングで、清掃しやすい構造に変更したり、食品グレードのステンレスや樹脂に交換したりすることで、衛生管理の水準を向上させられます。角部を丸くして汚れが溜まりにくくする工夫も有効でしょう。

衛生面の改善は、保健所の指導への対応にもなり、製品の品質向上にもつながります。修理と改良を同時に行うことで、効率的に機械の性能を高められるのです。

食品業界特有の機械トラブルへのメンテナンス対応は?

古い 食品機械 メンテナンス

食品機械には、食品業界特有のトラブルが発生します。特に湿気や塩分、酸といった食品製造環境ならではの要因により、機械が劣化していくことが多いでしょう。

ここでは、食品工場でよく見られる3つの機械トラブルと、そのメンテナンス対応について詳しく解説します。自社の機械に当てはまる症状がないか、確認してみてください。

湿気や湯気が原因?制御盤の「謎のエラー」や動作不良

食品工場、特にボイラーを使う現場では、湯気や湿気が充満しています。古い機械では制御盤の防水パッキンが劣化し、内部に湿気が入り込んでしまうことがあるのです。

その結果、「原因不明のエラーで機械が止まる」「ボタンを押しても反応しない」「時々動作が不安定になる」といった、なぜか動かないトラブルが発生します。電気系統は目に見えないため、原因特定が難しく、現場では大きなストレスとなるでしょう。

このようなトラブルは、制御盤の防水対策を強化したり、湿気に強い部品に交換したりすることで解決できます。制御盤を密閉性の高いものに交換するだけで、謎のエラーが無くなることも多くあります。

塩分・酸でボロボロになったチェーン・駆動部の腐食

塩分や酸が含まれた食品を製造する場合、その成分が機械の金属部を徐々に腐食させていきます。特にチェーンやモーターの軸といった駆動部分は、常に動いているため腐食が進みやすいのです。

「チェーンがサビて固まってしまった」「軸がボロボロになって回らない」といった状態になると、機械全体が動かなくなります。だましだまし使っている古い機械では、このような腐食トラブルが深刻化していることが多いでしょう。

対策としては、ステンレス製で錆びにくい材質への交換が有効です。また、防錆コーティングを施したり、定期的に洗浄・注油を行ったりすることで、腐食の進行を遅らせられます。

高齢の従業員でも使いやすい操作性への改良

古い食品機械は、操作が複雑で力を要する作業が多く、高齢の従業員には負担が大きいことがあります。60代、70代の方が多い現場では、機械の操作性も重要な課題です。

メンテナンスの際に、重いレバー操作を軽いボタン操作に変更したり、複雑なスイッチ類をタッチパネルにまとめたりできます。また、表示を大きく見やすくすることで、操作ミスも減らせるでしょう。

高齢の従業員でも使いやすい機械にすることで、長く元気に働き続けてもらえます。人手不足の現場では、今いる従業員の方々が働きやすい環境を作ることが、最も重要な対策となるのです。

古い食品機械の修理か買い替えかの判断基準は?

古い 食品機械 メンテナンス

古い食品機械が故障した時、修理するか新品に買い替えるかの判断は、経営者にとって重要な意思決定です。どちらを選ぶかで、今後の事業運営が大きく変わってきます。

ここでは、修理か買い替えかを判断する際の3つの基準について詳しく解説します。

修理費用と新品購入のコスト比較

修理費用と新品購入費用を比較する際は、単純な金額だけでなく、機械の残存使用年数も考慮する必要があります。目安として、修理費が新品の30〜50%以内で、その後5年以上使えるなら、修理の方が経済的でしょう。

新品購入の場合、機械本体だけでなく、設置工事費、既存機械の撤去費、新機械の操作研修費なども発生します。これらを含めた総額で比較すると、修理のメリットがより明確になるはずです。

また、修理により機械を5年延命できれば、その間に新製品の技術革新や価格低下が期待できます。将来的により良い条件で更新しやすくなります。

機械の状態から見る修理の可能性

機械の修理の可能性を判断する際は、故障している部分とその範囲を正確に把握することが重要です。単一部品の故障であれば修理で対応できますが、機械全体の劣化が進んでいる場合は買い替えを検討する必要があります。

機械本体のフレームや機構部分がしっかりしていれば、電気系統や消耗部品を交換することで、まだ長く使える可能性があるでしょう。逆に、本体そのものに歪みや亀裂がある場合は、修理しても再発のリスクが高くなります。

専門業者に機械を診断してもらい、「あと何年使えるか」「どこまで修理すれば安定するか」といった見通しを聞いた上で判断するのがおすすめです。

補助金を活用した設備投資の選択肢

機械の修理や改造において、国や自治体の補助金活用を考えてもよいかもしれません。特に、修理と同時に「省人化」や「生産性向上」につながる改良を行う場合、「ものづくり補助金」などの対象となる可能性があります。

例えば、古い機械の修理時に自動化機能を追加したり、IoTセンサーで稼働状況を可視化すれば、単なる修理ではなく「生産性向上のための設備改良」として補助金申請できるかもしれません。

補助金を活用することで、実質的な投資負担を大幅に軽減できます。修理か買い替えかを検討する際は、補助金の活用可能性も含めて検討するのがおすすめです。

古い食品機械のメンテナンスはイオキテックにご相談ください

古い 食品機械 メンテナンス

有限会社イオキテックでは、メーカーサポートが終了した古い食品機械のメンテナンス・修理において豊富な実績を持っています。部品がない機械、図面が残っていない機械でも、現物から部品を復元する技術により、多くの機械を修理してきました。

制御系の最新化、衛生面の改良、操作性の向上など、修理と同時に機械の性能を高める提案も行っています。食品製造の現場を熟知した技術者が、機械の状態を正確に診断し、最適な解決策をご提案いたします。

「メーカーに断られた」「部品が手に入らない」「この古い機械をもっと長く使いたい」など、どのようなお悩みでもお気軽にご相談ください。

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